洗濯洗剤の正しい使い方と保管方法

洗濯洗剤の使い方について、正しく知っている人は意外に多くありません。

洗濯洗剤は正しい使い方をしないと、衣類の汚れが落ちないだけでなく肌トラブルや洗濯機の故障を引き起こしてしまうことがあります。

今回は洗濯洗剤の正しい入れ方や保管の方法について一から解説していきます。今までなんとなく使っていたという人も、これを機に正しく使用できるように勉強していきましょう。

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洗濯洗剤の正しい使い方

  1. 必ず決められた量を使用する
  2. 投入場所とタイミングを間違えない

必ず決められた量を使用する

汚れがひどい時や、汗のニオイが気になる時についつい洗剤を規定よりも多めに入れてしまうなんてことありませんか?

洗浄力が強くなるように感じますが、これは大きな誤りです。適量以上に洗剤を入れたところで汚れが落ちやすくなるわけではありません。それどころか、洗剤がとけ残り「衣類」や「洗濯槽」に付着してしまいます。

そうなると、洗剤カスが「カビ」や「雑菌」の餌になってしまい洗濯槽の中が汚れたり、繊維の中に残った洗剤の成分が変質して布を傷めてしまうなど、トラブルの元となります。

人によっては発疹やかゆみなど肌に影響が出てしまう場合もありますので、注意が必要です。

 洗濯洗剤は、適切な量を使用することが大切です。洗濯物の量に合わせて適切な使用量が商品のパッケージに書いてありますので、必ずそれを守って使いましょう。

モノハック編集部
濃縮タイプの液体洗剤は要注意!通常の洗剤と比べて、使用量が大きく異なるので目分量や思い込みで使用せず各商品のパッケージを必ず確認しましょう。

ジェルボールタイプの洗剤を使う場合

ジェルボール洗剤は自分で量を調節することができません。

ジェルボール洗剤の1粒は、一般的な家庭の洗濯物のおよそ2.0kg〜6.0kg(水30L〜65L)程度を基準として作られています。

それよりも少ない量の洗濯をする場合は、ジェルボール洗剤ではなく、自分で量を調節できる液体洗剤・粉末洗剤を選ぶことをおすすめします。

 洗濯洗剤の投入場所とタイミングを間違えない

使用している洗濯機の種類により、洗剤を入れる場所やタイミングが異なります。ご使用の洗濯機がどちらのタイプか確かめて、適切な使用方法を守りましょう。

専用の投入口がある場合

洗剤の投入口は、縦型の洗濯機であれば洗濯槽の周辺、ドラム型であればドアの上部あたりについていることが多くなっています。

現在販売されているほとんどの洗濯機には洗剤の投入口が付いていますので、いつもは洗剤を直接洗濯物の上に投入しているという方もご自宅の洗濯機を調べてみてはいかがでしょうか。

専用の投入口に洗剤を入れるときは、洗濯機の電源を入れ、投入口に洗剤を入れてから注水して洗濯を開始します。液体洗剤・粉末洗剤で入れる場所が異なる場合もあります。

適切な投入口に洗剤を入れることで、先に水と洗剤が撹拌されてから洗濯物に注がれます。

直接投入するときのように原液が衣類に触れることがないため色落ちの心配がなく、洗濯機の中で場所により洗剤の濃度が不均一になるのを防ぐことができるのです。

専用の投入口がない場合 

型が古いタイプの洗濯機には、専用の洗剤投入口が付いていないこともあります。

この場合は、洗剤の原液が衣類に触れるのを防ぐため、スイッチを入れて注水が終わってから洗剤を投入します。そうすることで洗剤と水が均一に混ざり、洗剤の溶け残りも起こりにくくなります。

洗剤の原液が衣類に触れると色抜けや洗いムラの原因になるため、洗剤の前に水を入れるのが重要です。

ジェルボールを使用する場合

「第三の洗剤」と呼ばれるジェルボール洗剤を使用する場合は、専用の洗剤投入口がある・ないに関わらず、洗濯槽に直接投入します。

この時、洗濯物の上に乗せるように入れるのではなく、洗濯物を入れる前に投入し、ジェルボール洗剤が一番下になるようにするのが大切です。

これにより、注水が始まった時に一番最初に洗剤が溶け、均一に水と混ざりながら洗濯物全体に行き渡り、洗い残しなく洗濯することができます。

漂白剤を使用する場合

衣類全体に汚れが多い場合は、洗剤と同時に投入することによって効果が得やすく、洗濯物に漂白剤のニオイも残りにくくなります。

この時、色落ちさせたくないものを一緒に洗うのは避けましょう。白い衣類をさらに白くしたい場合や、色柄ものをはっきりさせたい場合におすすめの使い方です。

シミや泥汚れなど、特定の気になる汚れがある場合は、その部分のみに十分しみ込むよう液体の漂白剤を塗り、他の洗濯物と一緒に洗います。洗剤は、上記で説明した方法で投入しましょう。

頑固なシミや黄ばみは、事前に漂白剤を溶かしたお湯でつけ置きをしてから通常の洗濯をすると落としやすいです。

柔軟剤を使用する場合

洗剤に専用の投入口がある場合、柔軟剤専用の投入口も別に作られている場合が多いです。柔軟剤専用の投入口があれば、柔軟剤はそこに入れて使用します。

専用の柔軟剤投入口に投入すると、自動で適切なタイミングで柔軟剤が洗濯槽内に注がれるため、簡単に効果を得ることができます。

柔軟剤の投入口がない洗濯機で柔軟剤を使う場合は、1回目のすすぎが終わった後に蓋を開けて柔軟剤を投入します。

全自動モードではタイミングを見計らうのが難しいため、最初は洗濯とすすぎ1回を選択して回し、柔軟剤を入れたあと2度目のすすぎ・脱水をするといいでしょう。

洗濯物を入れすぎない

ついついやってしまうのが、洗濯物の詰めすぎです。2回洗濯をするのが面倒で、まとめて1回でやってしまおうとする気持ちは分かりますが、洗浄力が落ちてしまい、汚れをしっかりと落とすことができなくなってしまいます。

洗濯機は、ドラム式であれば上から下へ洗濯物を落とす力で、縦型であれば遠心力で衣類をこすり合せることによって汚れを落とします。洗濯物が多すぎるとこれらの力がうまく発生せず、汚れが残ったままに。

洗濯物の量は、洗濯槽の7割程度を目安にしてください。押し込むのではなく、衣類同士がふわふわと重なりあっているのが最適な状態です。

赤ちゃんの衣類や肌が弱い人の衣類は「すすぎ2回」が基本

一部の洗濯洗剤では天然由来の原料を使用していますが、多くの商品は化学由来のものが原料となっています。

肌に触れてしまうと人によっては、「かゆみ」や「肌荒れ」といったアレルギー反応を起こしてしまいます。

そのため、すすぎによってしっかりと衣類から洗濯洗剤を洗い流すことが大切です。

最近の洗濯洗剤は「すすぎ1回」でOKと表記されているものも多いのですが、赤ちゃんの衣類や肌がもともと弱い人は「すすぎ2回」を行うのがベストです。

洗濯洗剤の正しい保管場所

洗濯洗剤は、使い勝手を重視して洗濯機のそばに置いているという人が多いのではないでしょうか。

しかし、正しい保管方法を守らないと、洗剤が変質して固まったり異臭がしてしまうことがあります。変質した洗剤では十分な洗浄効果が得られませんので、洗剤の正しい保管方法を覚え、適切に保管するようにしましょう。

洗剤を保管するとき、注意するべき点をまとめると以下のようになります。

  • 高温多湿の場所を避ける
  • 直接日光の当たる場所を避ける
  • 温度変化の大きい場所を避ける
  • 子供の手の届かないところに保管する

以下の項目で、それぞれについて詳しく解説していきます。

高温多湿の場所を避ける

多くの洗濯洗剤に含まれている酵素は、37度前後で活性化し始めます。

漂白剤の反応温度は40度前後です。洗濯をする際はこれを利用して、ぬるま湯を使うと活性化した酵素や漂白剤の力で洗浄力が上がります。

しかし保管時にこの温度を超えてしまうと使用前に洗浄成分が活性化してしまい、実際に洗濯するときに十分な効果を得ることができません。

洗濯機に触れるほど近くに洗剤を置いていると、使用中に洗濯機の熱を帯びてこの温度を超えてしまうこともあるため、注意が必要です。

また、湿気が多いとカビや雑菌が繁殖しやすくなるため、開封してある洗剤の箱やボトルの中に雑菌が入り込みやすくなります。粉末洗剤の場合、中身が湿って固まってしまうなどの変質の原因にもなります。

洗剤の変質・汚染の原因になりやすい湿気からは、距離を置いて保管するようにしましょう。

直接日光の当たる場所を避ける

室温自体は高くなくても、直接日光が当たる場所に洗剤を保管していると局所的に洗剤の温度が上がり、中身が傷んでしまう原因になります。

また、液体洗剤のボトルなどに使われているプラスチックは直射日光に弱いため、長い間日光に当たっていると劣化しやすくなってしまいます。

ボトルが劣化してヒビが入ると、そこから空気や雑菌に触れて洗剤が劣化してしまいます。

これを避けるためにも、洗剤は直接日光が当たらない場所に保管するのがよいでしょう。

温度変化の大きい場所を避ける

温度が急激に変化すると、洗剤の劣化スピードが速くなります。

洗剤に含まれる酵素は温度変化に弱いので、氷点下以下の気温で凍ってしまった液体洗剤などは、常温に戻して溶かしても以前と同じ洗浄力を得ることはできなくなります。

高温な場所のみではなく、温度の高低差が大きい場所でも洗剤は劣化しやすいので、洗濯洗剤はそれらを避けた安定した気温の場所で保管しましょう。

子供の手の届かないところに保管する

洗剤は、子供・ペット・認知症の方などの手の届かない場所に保管する必要があります。

特に液体洗剤やジェルボール洗剤は綺麗な液色や見た目で子供が興味を持ちやすく、誤飲事故が多くなっています。また、いたずらで床に洗剤をこぼしてしまった場合などは滑りやすくなり、転倒して怪我をする恐れもあります。

万が一洗濯洗剤を誤飲してしまった場合は、まず大量の水で口をゆすぎ、胃の粘膜を保護するためコップ一杯の水か牛乳、生卵を飲ませてから病院を受診します。

家庭で使うものなのでメーカー側で安全性に配慮しているため、強い毒性がある洗濯洗剤はほとんどありません。しかし、万が一の事故を防ぐためにも洗濯洗剤は子供の手が届かない場所に保管しましょう。

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